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笹幸恵
2014.7.31 15:43

戦時中の朝鮮半島

「危ない日本語」の範囲が多岐にわたり、

果たして道場当日はどうなることか、

まったく予測がつきません!

そういえばテーマが決まったときも、

師範方からあれやこれやと意見が出て

かなり盛り上がりました。

予測はつかないけれど、「言葉遊び」や「言葉選び」は、

ぐるぐると思考を巡らせないとできないことですから、

これほど道場に相応しいテーマはないかもしれません。

 

ところで私は今週、韓国に行ってきました!

今まで時間が取れずに訪れることが

できなかった板門店ツアーに参加。

北朝鮮が韓国に侵攻するために掘っていたトンネルに入り、

展望台から開城(ケソン)を望み、

いよいよ軍事境界線へ。

JSAのキャンプにある板門店では、

韓国兵士たちが微動だにせず立っていました。

はるか向こうの北朝鮮側の建物には

兵士が一人立っていて、こちらの様子を

双眼鏡を持って窺っています。

 

手をふるな。

指さすな。

列からはみ出るな。

 

いろいろな注意事項がありました。

「兵士たちの持つ銃には実弾が

入っていますからね」

と、何度脅されたことでしょう。

いやがうえにも緊張感が高まりました。



終戦ではなく休戦に過ぎないことを、

ここでは実感します。

朝鮮半島はいまだ「戦時中」なのです。

もくれん師範が「戦前」と「戦後」も

危ない日本語だと指摘されましたが、

本当にその通りだと思います。

そして戦後、戦後と言い続けてきた日本は、

かつてあったはず(そして本来なら独立国家として

持っていなければならないはず)の緊張感すら、

どこかに置き忘れてしまったのかもしれません。

 


笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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